劣悪な環境で多数の犬を飼育したとして、ニュージャージー州警察は14日、バーリントン郡シャモンのドナ・ロバーツ容疑者(65)を動物虐待容疑で逮捕し、発表した。自宅から44匹の犬の死骸と、生きた犬130匹が見つかったという。
発表によると、近隣住民の通報を受けた同州警察レッドライオン署の警官が13日、バーリントン郡保健局の職員とともにロバーツ容疑者の自宅を訪問した。敷地内ではさまざまな犬種の犬が飼われ、住宅内は糞便とアンモニアの臭いで充満。訪れた警官や保健局職員は、めまいや吐き気の症状を訴えたという。
住宅のいたるところに設置された冷凍庫からは、ビニール袋に入った犬44匹の死骸が見つかった。敷地内では犬130匹が飼われ、うち重篤な状態にあった4匹は動物病院に搬送された。他の犬は動物保護施設の職員が現場で治療を施したという。
同州警察警視正のパトリック・カラハーン氏は声明で、冷凍庫内で発見された死骸については捜査中としながらも、飼われていた犬が置かれていた状況を「嘆かわしく非人道的」と非難した。
14日付ニューヨークポストによると、ロバーツ容疑者は罪状認否を前に釈放。同紙の取材に対し、「死産になった犬を7年前に冷凍庫に入れ、そのまま忘れてしまった」と話した。