NY州と市から30億ドル アマゾン「第2本社」に批判相次ぐ

 【13日付ウォール・ストリート・ジャーナル】ネット通販大手アマゾン・コムのクイーンズ区ロングアイランドシティー(LIC)への「第2本社」建設について、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事とビル・デブラシオ市長は13日、地域への同社の貢献の詳細を記載した覚書を発表した。州と市は補助金約30億ドルを提供すると発表しており、批判が相次いでいる。
 同社は第2本社の建設と運営に25億ドル以上を投資し、公園の新設や公立校へのスペースの提供、交通の改善など、同地域のインフラの改良を約束している。LICの「労働力開発」に500万ドルを投資し、州と市からの1000万ドルの追加支援を受け、市の公共住宅での就職説明会も計画。しかし職種などの詳細は覚書に記されなかった。市雇用トレーニング連盟(NYCETC)の最高責任者、ホセ・オルティスさんは1500万ドルの雇用投資について「驚くほど少ない」と批判する。また、同社はLIC本社の従業員の給与は年額平均15万ドルだとしているが、地元住民が高給職に就けるかも疑問だ。

11. 15 Update

 【14日付ニューヨークポスト】州と市からの30億ドルの補助金について反対する市議会のコリー・ジョンソン議長らは14日、法的措置を取る方法を模索していると述べた。 
 州下院に史上最年少で当選したアレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏も「地下鉄の改善に大規模な投資が必要なときに、大企業に対して税金から多額の補助金が支払われるのは、極めて憂慮すべき事態」と表明している。