コロンビア大生「白人は世界最高」 動画が物議、かぎ十字落書きも

 【11日付デイリービースト】コロンビア大学の白人男子学生が「白人は世界で最高の生き物」などと人種差別的な発言をする動画がネット上で広まり、物議を醸している。この学生は11日、デイリービーストの取材に「私は白人至上主義者ではない」と答えた。
 動画に収められているのは同大学で物理学を学ぶジュリアン・ボン・アベルさん。9日午前4時ごろ、バトラー図書館の外で、ほとんどがアフリカ系である同級生のグループに向かって、「欧州人が現代社会を築いた。白人は世界がこれまで経験した中で最高の生き物だ。われわれが科学と産業を発明したんだ」などと叫んでいた。この様子を撮影した動画がSNSなどで広がり、アベルさんに対する非難が高まった。
 アベルさんは11日、暴言について「白人の特質に関して広く議論を提示したかった」と説明し、「私は白人至上主義者でも差別主義者でもない。そういったイデオロギーを支持する見解にも賛成しない。人種差別を支持するすべての団体を断固非難する」と主張した。同大学は、「人種的偏見に基づく事件」として捜査を進めている。
 同大学では11月末にも、ティーチャーズカレッジのユダヤ人の教授のオフィスの壁に、ナチスのシンボルであるスワスティカ(かぎ十字)の落書きが見つかっていた。この教授は同事件を個人的なものではなく、全米における反ユダヤ主義の高まりと捉えている。