ローマカトリック教会は6日の会見で、ニューヨークのティモシー・マイケル・ドラン大司教を新たな枢機卿(最高位聖職者)として任命することを発表。ドラン氏は、枢機卿として初となる聖祭を8日、マンハッタン区にある聖パトリック大聖堂で行った。厳格なイメージを持たれる傾向にあるカトリック教義において、ユーモアのある同氏の存在は逸材とされ、今後の活躍に期待が高まる。
昨年同市で論議を呼んだ同性結婚や、妊娠中絶、公立校における性教育などの問題について、カトリック教義では強固に反対の姿勢を示しているが、同氏は「傲慢な態度で人々の共感は得られない。人々の幸せを優先することが大切」とし、さまざまな取り組みを行ってきた。自身のラジオ番組「A Conversation With the Arch bishop」(Sirius XM satellite局)では、トークショー形式で米中枢同時テロ攻撃などの話題についても積極的に取り上げている。
同氏は2002年よりウィスコンシン州で大司教を務めたのち、09年にニューヨーク大司教に任命された。
来月18日には、ローマで開催される枢機卿会議の中で、教皇ベネディクト16世により新枢機卿の任命式が行われる予定となっている。