サンディフック小銃乱射から6年 容疑者の実態明らかに

【10日付ニューヨークタイムズ】児童20人と教師6人が凶弾に倒れた、コネティカット州のサンディフック小学校銃乱射事件から14日で6年。アダム・ランザ容疑者=当時20=は現場で自殺したが、地元紙ハートフォードコーラントは5年間にわたる法廷闘争の末、州警察の資料を入手。9日付けの同紙で、同容疑者の事件までの15年の実態を明らかにした。
公開された資料は成績表や手紙、宿題、精神科医の記録などで構成。それによるとランザ容疑者は事件当時、自宅の地下室に引きこもり、寝室の窓に黒い紙を貼っていた。暴力に執着し、過去何十年にもわたる集団殺人事件の記録をスプレッドシートにまとめ、ゲーム仲間に送った電子メールには「人間性なんてくだらない」と書かれていた。また、言葉の発育が遅れていたためプリスクールでは他の子どもと話ができず、「細菌恐怖症」のため他人との接触を嫌ったという。光や音にも異常なほど敏感に反応した。さらに、30歳の男性と子どもの性的関係をテーマにした劇を創作していた記録もあった。
同資料の公表については、犯罪者心理を専門とする学者などから模倣犯を生む恐れがあるとの批判が出ている。コーラント紙は、「犯罪の初期徴候を見落とさないよう、資料から学ぶことは多々ある。怒りに満ちた孤独な子どもに注意を向け、再発防止措置を取るべきだ」と反論している。