晩さん会、女性参加へ 聖パトリックデー前夜、235年の伝統破る

 【6日付ニューヨークタイムズ】民間団体「ザ・ソサエティー・オブ・ザ・フレンドリー・サンズ・オブ・セント・パトリック」のニューヨーク支部は、3月17日の聖パトリックデー前夜に毎年、マンハッタン区で晩さん会を開催しているが、今年度の晩さん会から女性をゲストとして認める。235年続く伝統行事への女性の参加は初。「#MeToo」の波はここにも及んでいるようだ。 
 同団体の会長、ケビン・ルーニーさんは、会員に宛てた書簡で「会員の妻、娘、姉妹、母親、叔母、女性の親戚、友達、同僚を招待する」と明記。同団体は過去10年にわたり非営利の福祉団体に200万ドル(約2億1700万円)を寄付、ホームレスや退役軍人、貧困家族を、「とりわけ女性たちを中心に支援してきた」と強調した。
 ルーニーさんはまた、「私の妻も含め多くのご婦人方から(聖パトリックデーは)『1年で最も大切な日なのに、私たちをほったらかしにして、どういうつもり?』と責められてきた」とも弁解した。
 ペンシルベニア州フィラデルフィアに本拠を置く同団体は1771年に創立。ニューヨーク支部は独立戦争終結間もない1784年、アイルランドからの移民を支援する目的で始まった。ただし聖パトリックデーのパレードとは公式な関係はない。

ザ・ソサエティー・オブ・ザ・フレンドリー・サンズ・オブ・セント・パトリックの公式ホームページより