CBSニュース部門トップに初の女性 セクハラ疑惑で「沈没寸前」

 【7日付ニューヨークタイムズ】CBSは6日、プロデューサーのスーザン・ジリンスキー氏(66)がニュース部門の責任者に就任すると発表した。女性の就任は初。
 同部門は2017年11月、朝番組や看板の報道番組「60ミニッツ」のホストだったチャーリー・ローズ氏をセクハラ疑惑に関与したとして解雇。昨年9月にも別のセクハラ疑惑でレスリー・ムーンベス前会長が辞任するなどの不祥事が相次ぎ、関係者から「沈没寸前」と皮肉られていた。
 ジリンスキー氏はキャリア40年以上。主要ニュース番組のエグゼクティブプロデューサーを長年務め、テレビニュース界の裏側を描いた1987年公開の映画「ブロードキャストニュース」では主役の1人、ホリー・ハンターが演じた女性プロデューサーのモデルになるなど、業界で名を馳せるベテランだ。走行中の列車から飛び降りての取材や、出産直後に分娩室から直接出勤したなどの逸話の持ち主でもある。
 ジリンスキー氏はトランプ大統領がメディアを「フェイクニュース」と攻撃していることを背景に、ニュース部門を率いることを決めたという。「ジャーナリストには罵声を浴びせられても毅然とした態度でいる集中力と責任感がこれまで以上に必要。ニュース部門を機能的にも精神的にもまとめていきたい」と抱負を語った。

スーザン・ジリンスキー氏。本人のツイッター
(@szirinsky)より