シアトル市議が助言 アマゾン第2本社がもたらす問題

 【7日付KUOW】ネット通販大手アマゾン・ドット・コムの本社があるワシントン州シアトル市議会のリサ・ハーボルド議員(無党派)およびテレサ・モスケダ議員(民主)は7日、クイーンズ区ロングアイランドシティに建設予定の同社の「第2本社」を巡り、ニューヨーク市の議員や労働組合の指導者らに助言を行った。
 シアトル市では同社のオフィスの拡大に伴い、不動産価格が高騰。両議員は同市で深刻な住宅難が起き、ホームレスが急増している問題を指摘した。拡大に備えての同市の対応が遅れたことで、適切な建築基準が設けられていたか、また税金を取り戻すための条件が含まれていたかなどの確認を怠ったことが原因と明かした。モスケダ議員はニューヨーク市で同様の問題が起きることを防ぐため、議員らに迅速な対応を取るよう催促。また、住宅法および税法の下で規制することで、アマゾンがもたらす可能性のある問題に立ち向かえるのではないかと示唆した。
 ハーボルド議員は、同社が契約請負社員を雇うことで、最低賃金や有給病気休暇などの労働条例を意図的に回避してきたと忠告した。
 一方、同社の広報担当は、「アマゾンは、オフィスを置く地域の経済およびコミュニティー、従業員の生活とキャリアに多大なプラスの貢献を行う」と反論している。