【29日付ウォール・ストリート・ジャーナル】カーナビを使っていてもGPSが作動しないため、所在地が表示されず不便なトンネル内。カーナビアプリのウェイズ(Waze)は、近距離無線通信「ブルートゥース」を搭載した装置「ビーコン」をニューヨーク市内の一部トンネルに設置、29日にサービスを開始した。ビーコンから位置情報を絶えず得ることで、トンネル内でも継続してカーナビアプリが使えるようになった。
設置されたのは、ホーランド、リンカーン、クイーンズ・ミッドタウン、ヒュー・L・ケアリー=旧ブルックリン・バッテリー=の4トンネル。トンネル内の天井や壁に100フィートから130フィート(約40メートル)の間隔でビーコンを設置し、ブルートゥースを通じて位置情報を送信、アプリと連携させる仕組みだ。
開発チームの代表、ギル・ディサニック氏はマサチューセッツ州ボストン市のトンネルでGPSが使えず「迷子」になったことからアイデアを得たという。現在、同市では55のトンネルにビーコンが設置されており、イリノイ州シカゴ市やフランス・パリ、ブラジル・リオデジャネイロなどの外国にも広がっている。
ビーコンの価格は1個28ドル50セント。1マイル(約1.6キロ)整備するのに約1100ドル(約12万円)かかるが、同社は利益を度外視して取り組んでいるという。
同社はグーグル(親会社はアルファベット社)の傘下企業。