【1月30日付CNN】ソーシャルメディアのユーザーに偽のフォロワーを大量に販売したとして、ニューヨーク州司法当局が捜査を進めていた会社「デブミ(Devumi)」について、レティシア・ジェームズ州司法長官は1月30日、同社と和解に至ったと発表した。同社のビジネスは詐欺やなりすましなどの違法行為を含むとし、捜査費用5万ドル(約544万円)を支払うよう命じた。司法当局がこの種のビジネスを違法と認めたのは初めて。
州司法当局によると、同社代表の男は2015年から17年の間、同社ならびに自身が運営する別会社を介し、ツイッターやユーチューブ、リンクトインなどのソーシャルメディアで偽のアカウントを作り、偽のフォロワーや「いいね」、視聴回数などを約50万回にわたり販売。顧客は起業家や政治家、評論家、俳優、スポーツ選手などに及んだ。司法当局は偽フォロワーを購入する行為が違法となるかついての見解は明らかにしなかった。
当局によると偽のアカウントの多くは、実在の人物の写真や個人情報を盗んで作成。販売価格は、ツイッターの偽フォロワー50万人が3997ドル(約43万5000円)、シェアや「いいね」を定期的に行うパッケージは年間228ドル(約5万円)。ユーチューブのチャンネル登録者は10人につき29ドル(約3160円)などで、同社は計およそ1500万ドル(約16億円)を稼いでいた。同社は昨年10月に活動を停止している。