トランスジェンダーのデザイナー登場 NYファッションウィーク史上初

 【11日付NY1】マンハッタン区で開催中のニューヨーク・ファッション・ウィーク(NYFW)に、心と体の性が一致しないトランスジェンダーのデザイナー、ピエール・デイビスさんがコレクションを発表した。トランスジェンダーのデザイナーによる出展はNYFW史上初。
 カリフォルニア州ロサンゼルス市出身のデイビスさんのブランドは「ノーセッソ」。2015年に立ち上げた。ノーセッソとはイタリア語で「無性別」の意味。素肌を大胆に露出するカットや誇張したシルエットなど、性別や体型にこだわらないデザインが特徴だ。
 今回のコレクションは、ノーセッソな(性に捉われない)働く女性から想起し、仕事に着て行ける、楽しめる服を作ったという。
 コレクションにはトランスジェンダーのモデル、マヤ・モネスさんも初めて参加。モネスさんは、ノーセッソは「型にはまったモデルではなく『リアル』な人間を求めている」と評価。「社会からはみだした私たちにこうした場が与えられたのは画期的」と喜んだ。ファッション写真家のアンドリュー・ワーナーさんも「ランウェイでも多様性を謳歌するときが来た」と評価する。
 デイビスさんは、「デザイナーやモデルを含めファッション業界の誰もが求めていたことが実現した」と誇らしげに話した。

デイビスさん。ノーセッソの公式ホームページより

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