NYU、新たな医科大学開校へ プライマリーケア特化、7月から

 ニューヨーク大学(NYU)は19日、ロングアイランドに今夏から、初期治療(プライマリーケア)の臨床医を増やすことを目指し、新たな医科大学を開校すると発表した。
 ナッソー郡カールプレイスに位置するNYUウィンスロップ大学病院を拠点として開校の予定。プライマリーケアに当たる臨床医の養成と研修に特化した3年間のカリキュラムを提供する。通常の医学部カリキュラムを1年間に短縮し、研修医として経験を積ませながらキャリアサポートまで行う。今年7月に1クラス24人から始め、将来的には1クラス40人規模で3クラスまで拡大したい意向だ。
 学士号の専攻は問わないが、医学部共通試験(MCAT)の受験は必須。成績や経済支援の必要性にかかわらず、全員を授業料全額を免除する奨学生として入学させるという。NYUは昨年8月、2022年から医学部学生全員の授業料を全額免除すると発表している。
 NYU会長のアンドリュー・ハミルトン氏は声明で「緊急の必要性が増している初期治療の分野で新世代の医療リーダーが育成できるだろう」と述べた。
 ウィンスロップ大学病院は病床数591床を擁する総合的緊急医療サービスを提供する「外傷センター」。3段階で最高の「レベル1」に指定され、州内で最も高性能な医療設備を兼ね備えるセンターの1つ。

ウィンスロップ大学病院(photo: NYU)