NY地検、マナフォート被告訴追準備 恩赦受けても州レベルで

 【22日付ニューヨークタイムズ】マンハッタン地区検事局は、2016年の大統領選でトランプ陣営の選挙対策本部長を務めたポール・マナフォート被告(69)が、有罪判決を受けた連邦犯罪についてトランプ大統領から恩赦を受けた場合、被告を州レベルで刑事訴追する準備を進めていることが分かった。
 同被告は脱税や銀行詐欺で有罪判決を受け、量刑言い渡しが4月に予定されている。大統領は連邦犯罪に対して恩赦を与える広範な権限を有するが、州レベルの犯罪にはその権限は及ばない。
 トランプ氏は以前から恩赦の権限について触れ、マナフォート被告を「勇気のある男」と呼ぶなど擁護するような発言を繰り返してきた。恩赦を与えるかどうかはこれまで明白にしていない。
 マンハッタン地区検事局は17年、マナフォート被告に対する捜査を開始したが、モラー特別捜査官によるロシア疑惑捜査の妨げとなることを避けるために延期していた。しかし過去数カ月で捜査を再開し、大陪審による証拠の審査が進められている。
 トランプ氏が被告に恩赦を与えるか否かを問わず、訴追を進める意向であるという。