勇敢な行動で乗客の命救う LIRRの脱線事故で運転手

 【2月27日付ニューヨークポスト】ナッソー郡のロングアイランド鉄道(LIRR)ウエストバリー駅近くの踏切で2月26日に起きた脱線事故に関して、同郡警察のパトリック・ライダー本部長は同27日記者会見を行い、同駅に突っ込んだマンハッタン区行き上り列車の運転手の勇敢な行動が、乗客の命を救ったと明らかにした。運転手の名前は公表しなかった。
 同本部長によると、駅のホームに突っ込んだ列車内にはセメントや鉄筋が押し寄せた。運転手は異変に気付くととっさに先頭車両から全速力で走り、途中、座っていた乗客を掴んで安全な後方に連れて行ったという。列車は駅ホームに約300フィート(約91メートル)突っ込んだところで止まった。先頭車両に乗車していた2人は車両内に閉じ込められ、緊急対応部隊に救出された。
 踏切に入り込んだトラックは、エンジン部分を残して大部分が変形。乗っていた3人が死亡した。同郡警察によると直前に、別の車と接触事故を起した疑いがあるという。トラックと最初に衝突したサフォーク郡方面行きの下り列車には800人、次に衝突した上り列車には200人が乗車。このうちの7人が近くの病院に搬送された。