ニューヨークのビル・デブラシオ市長、スコット・ストリンガー会計監査官らは4日、市と米陸軍工兵隊(USACE)ニューヨーク部隊が、クイーンズ区のロッカウェービーチ南端の海岸線の復元工事を行うことで合意したと発表した。今春に着工し、早ければこの夏までには完成したい意向。
昨年3月に立て続けに到来した嵐の影響で、ビーチ92丁目から103丁目は、海岸線が大きく侵食されている。USACEはニュージャージー州クランフォード市を拠点にする海洋建設業者に対し1070万ドル(約12億円)を拠出、イーストロッカウェーで運河をしゅんせつし、30万立方ヤード(約230万立法メートル)の砂を侵食現場に運び海岸線を復元する。また、市公園レクリエーション局は、周辺環境への影響を最小限に抑えるために、現場から西に2.5マイル離れた海岸の砂を汲み出すために270万ドルを拠出する。
合意に当たり、デブラシオ市長は、「ニューヨークの夏といえばロッカウェービーチ。再開は市民へ恩恵となる」と歓迎。USACEニューヨーク部隊の指揮官、トーマス・アズベリー大佐は「海岸線を復元することは工兵隊の最優先事項の1つになる」と胸を張った。
USACEは2013年、ハリケーン「サンディ」で侵食された海岸線を350万立方ヤードの砂を使って復元した実績がある。