戦死の神父、永久にたたえよう クイーンズの一角を命名

 第2次世界大戦の沖縄戦で他の兵士を助ける最中に39歳で死亡した、クイーンズ区出身の神父、ローレンス・エドワード・リンチさんをたたえ、同区ウッドヘブンとオゾンパークの境界、アトランティック街80丁目の三角地帯に9日、「記念トライアングル」としてリンチさんの名を冠した標識が掲げられた。地元局NY1テレビなどが報じた。
 ウッドヘブン文化歴史協会によると、リンチさんは同地帯に隣接するブルックリン区サイプレスヒルズで育ったアイルランド系米国人。米陸軍第69連隊に所属し、第2次世界大戦で上官の命令を無視して沈没寸前の軍艦に乗り移り、兵士の救助に当たった。1945年に沖縄戦で、他の兵士の救援中に命を落としたという。
 協会によると、同地帯では49年にも同様の式典とパレードが行われたが、リンチさんの名前が刻まれることはなかった。
 9日の除幕式を主催した1人、同区選出のエリック・ユーリック市議会議員(共和)は「このコミュニティーから生まれた、アメリカのヒーローを永久にたたえよう」とあいさつ。出席したリンチさんのめい、メアリーさんはNY1テレビの取材に「他人を鼓舞し、思いやりにあふれた(リンチさんの)精神を受け継ぐことは、コミュニティーにとって素晴らしい財産になる」と語った。

市民団体、ウッドヘブン・レジデンツ・ブロック協会のフェイスブックより