ニューヨーク市内で「安くておいしい」食事を見つけるのは難しい。ウォール・ストリート・ジャーナルは26日付の記事で、量り売りのビュッフェに行くよう提案している。
同紙がまず紹介しているのは、ブルックリン区ブライトンビーチのロシア系デリ、ガストロノーム・アルカディア。ここのビュッフェには名物のビート料理、ロールキャベツ、ソーセージ、コロッケなど100種類以上の手作り料理が並ぶ。好きなものを自分で選んで、1ポンド当たり3ドル99セント。常連客も「安くてとても新鮮」と太鼓判を押す。
同区のフラットブッシュ・ソウル・フードでは、スパイスの効いた鶏肉、ヤム芋料理など50種類以上のカリビアン料理から選べて、1ポンド当たり4ドル99セント。マンハッタン区チェルシーのB&Bレストランは西アフリカ料理のビュッフェ。1ポンド当たり7ドル99セントだそうだ。
同紙がイリノイ州シカゴ大学の元講師に聞いた話によると、量り売りは食べ放題のビュッフェに比べて利益率が高い。量り売りで客が取るのは1人当たり1、2ポンドと少量だが、全てが店の売り上げに直結する。一方食べ放題では、1人当たり4ポンド以上を皿に取るのが普通で、ほとんどはごみ箱行き。大量に作って捨てるため、より大きな厨房と人員が必要。人件費は量り売りの約2倍、利益率は約半分だという。これが、量り売りが「安くておいしい」を実現できる理由の1つだそうだ。