アトランティックシティ再開発 近隣地域の治安回復が鍵

 カジノ再投資開発本部(CRDA)は1日、提案されていたニュージャージー州アトランティックシティ再開発計画の承認を行った。同地域の総括的な改造により観光業を活性化させるとの、同州クリス・クリスティー知事による提案を具体化するもの。
 クリスティー知事は、カジノ、ボードウォーク、ショッピングエリア、ベイダーフィールド空港跡地などを含む、アトランティックシティの再開発を推進しており、CRDAが開発管理を担っている。
 CRDAは、同地の開発には観光客と住民の安全および生活向上が不可欠とし、現在では夜間に観光客が踏み入れるのは危険とされているアトランティック・アベニューおよびパシフィック・アベニュー周辺の開発と警備を優先的に進める計画。これらの通りでは、すでに歩道の清浄や花壇の設置作業が開始しているほか、近隣のショッピングエリア用に駐車場が新設されている。
 さらに、今後パシフィック・アベニューにはカジノ用の駐車場を新設し、歩道に面した1階にはレストランや店舗などが並ぶ華やかな通りの開発を想定しているとのこと。
 現在、カジノ客からは「危険地域だと聞いて足を踏み入れないようにしている」など、治安の悪い印象が強いとされるこれらの通りだが、CRDAはこれを一変させ、観光エリアの拡大を目指すとしている。