カトリック入信の中国系移民が増加 教会はミサや入門講座を中国語で実施

 ブルックリン区やクイーンズ区で、カトリックに入信する中国系移民が増えている。19日付ニューヨークタイムズが報じた。
 伝統的に、イースター前日はカトリック教会が新しく信者を受け入れる日とされる。同紙は米カトリック司教会議が、ニューヨーク市内でもこの時期、約500人が新しく信者になる推定で、そのうちの3分の1が中国系移民だと報じていた。クイーンズ区フラッシングに住むキャサリーン・チェンさん(24)もその1人。友人に誘われたのがきっかけでカトリックの教えを受け入れ、自宅から近い聖ヨハネビアネ教会で洗礼を受けるつもりだと同紙に明かした。
 本国で迫害を受けてきた信者もいる。テキサス州を拠点とする非営利のキリスト教団体、チャイナエイドの年次報告によると、中国にいるカトリック教徒は現在、約1000万人。2018年以降、政府の監視が厳しくなったという。
 聖ヨハネビアネ教会で入門講座を担当する尼僧、モニカ・ガンさんは同紙の取材に「中国からの移民で教区民が増えた」とにっこり。同教会では毎週、北京語の入門講座がある他、毎日ミサを北京語で行い、日曜には広東語も加えているという。同紙によるとまた、ブルックリン区サンセットパークの「絶えざる御助けの聖母」教会でも、ノーマン・ベネット神父が1995年のクリスマスから広東語でミサを開始。当時25人だった信者は過去5年間で160%増加したという。