マンハッタン区の地下鉄ユニオンスクエア駅ホームで20日未明、女性が地下鉄車両に引きずられて死亡した。ニューヨーク州都市交通局(MTA)の広報担当は22日、地元紙amニューヨークの取材に「悲惨で、非常にまれな事故」と語った。同区では今年2月にも、グランドセントラル駅ホームで同様の事故が発生している。
ニューヨーク市警察(NYPD)によると、死亡したのはヘレン・マクドナルド=ファロンさん。20日午前3時ごろ、地下鉄6番線ダウンタウン方面行きホームに立っていたところ、ホームに進入してきた車両に接触。ホームと車両の間に落ち、車両の下に引きずり込まれた。車両の下で発見されたマクドナルド=ファロンさんは全身を強く打ち、その場で死亡が確認された。
同紙によると、マクドナルド=ファロンさんが車両の側面に接触してから車両の下に引きずり込まれるまで、電車は100フィート(約30メートル)以上進んでいた。事故当時、ホームには人が少なかったという。
今年2月には、同区グランドセントラル駅の地下鉄7番線のホームにいた39歳の男性が地下鉄車両に引っかかり、トンネルまで引きずられて死亡した。市では昨年、英国ロンドンやフランス・パリ、東京の駅ホームに設置されている、線路落下防止用ホームドアの試験的導入を計画していたが、延期となっていた。