夏の節電、METも参加 熱波に備えNY市、新たに26施設で

 夏場の熱波到来時に冷房などの利用で電力不足になるのを防ごうと、ニューヨーク市行政サービス局(DCAS)は、傘下の節電プログラムに新たにメトロポリタン美術館(MET)など26の公共施設を加える。今夏は市内の468施設の協力により、合計110メガワットの節電を見込んでいる。地元紙amニューヨークが24日、報じた。
  「ディマンドレスポンス」と呼ばれるこのプログラムは、市内の電力供給が逼迫した場合に市の要請に応じて各施設に電力消費を抑えてもらうもの。記事によると、2014年に150施設で開始して以来、およそ4500万ドル(約50億円)分の電力を節約してきた。METでは要請があれば機械室の照明を落とす、業務用エレベーターや噴水の使用を中止する、使っていないパソコン類のスイッチを切るなどして100キロワットの節電を行う予定。他に、リンカーンセンター内のデビッド・H・コーク劇場や公立学校なども参加する。DCASのリセッタ・カミロ局長は声明で、「この夏、気温が上がっても市内の電力消費量は下がるだろう」と意気込んだ。
 同紙によると市は今夏、1400万ドル(約16億円)を節約できると試算。プログラムに参加した施設に分け与えて、省エネに向けた施設改善に役立ててもらう考えだ。

昨年、熱波が襲ったニューヨーク市(photo: 本紙)

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