60歳の女優、レイチェル・ティコティンさんが22日、コロンビア大学を卒業した。同大学が発表した。卒業前、「人生最大の成果かもしれない」と喜びをかみしめていた。
同大学によると、ティコティンさんはブロンクス区サウスブロンクス出身。プエルトリコからの移民の母親と、中古車販売のセールスマンの父親の下に生まれた。5人のきょうだいを持ち、「学資ローンで大学に行くなんてまず無理だった」と振り返る。
女優になる夢を持っていたティコティンさんは高校卒業後ハリウッドに移り、映画「レイジング・ブル」(1980年)の製作アシスタントを経験。映画「アパッチ砦・ブロンクス」(81年)では、ポール・ニューマンの恋人役に抜てきされた。それでも「学びを止めたいと思ったことはない」とamニューヨークの取材に明かしている。
同大学の一般教養学科は多様なバックグラウンドの学生を受け入れることを友人から聞き、53歳で出願を決意。秋学期に女優としての仕事を続けながら、春学期と夏学期に授業を受けた。卒業まで6年かかったが、晴れて英語専攻で学士号を手に入れた。
今後は、ストリートパフォーマンスを広く紹介していきたいというティコティンさん。同紙に「歳をとっても不可能なことはない。私だってコロンビアを卒業する夢を実現できたのだから」と微笑んだ。
ティコティンさん(photo: Kristen Lykins / Colombia University)[/caption]