タイムレコーダー相次ぎ壊される MTAカラ残業疑惑捜査の妨害

 ニューヨーク都市交通局(MTA)職員のカラ残業疑惑で、職員の勤務時間を記録するタイムレコーダーが先週、相次いで壊されているのが見つかった。内部捜査班はこれを捜査妨害と受け止めている。各メディアが報じた。
 クイーンズ区のロングアイランド鉄道(LIRR)ジャマイカ駅では5日、新たに設置される予定だった、指紋認証機能を備えたタイムレコーダーをつなぐために準備されていたケーブルが切断されているのが見つかった。報道によると同レコーダーは出・退勤時に指紋を読み取らせるもので、従来のタイムカードのようなごまかしがきかないという。
8日には、ブルックリン区のグリーンウッド墓地南、38丁目トレインヤードのタイムレコーダーの画面が傷つけられているのが見つかった。
 内部捜査を指揮していたキャロリン・ポコニー監察長官はMTA警察および監察総監室の捜査官を派遣し、捜査に当たらせている。アンドリュー・クオモ知事は9日、これを「管理の欠陥」と非難した。
 非営利の会計監視団体、エンパイア・センター・フォー・パブリック・ポリシーが4月、MTAの幹部らによる、物理的に不可能な長さの残業時間の詳細を記した報告書を発表したことで、捜査が開始されていた。