路上の屋台は「迷惑かつ目障り」? 道路管理会社が主張、屋台側は反発

 マンハッタン区ミッドタウンの歩道スペースを巡り、路上に出店する屋台と非営利の道路管理会社との間で争いが生じている。屋台は「景観を損ねる」と追い出したい管理会社と、営業活動を侵害されたと反発する屋台側の溝は深まるばかりだ。ウォール・ストリート・ジャーナルが1日、報じた。
 同紙によると、同区ブロードウェー1250番地のビルに面した歩道で食べ物などを販売する複数の屋台の店主らは、非営利の道路管理会社「ザ34ストリートパートナーシップ(34SP)」が、歩道上にベンチや自転車の駐輪場、植木鉢、ごみ箱などを故意に設置し、屋台の営業を「じゃましている」と主張。2018年の末に、在宅介護業者、ナース・サービス・オブ・ニューヨークが同ビルから移転した後、39階建ての同ビルを「ノマドタワー」としてアップグレードするための改装工事が開始されると、確執はますます深まっていったという。
 1984年に父親が始め、現在も同じ場所で果物を売る男性によると、34SPは5月、道路の標識を男性の屋台の至近約36センチの場所に移動。そのために男性は、「規模を縮小させられた」と怒る。一方、34SPの代表、ダニエル・ビーダーマンさんは、「屋台は迷惑かつ目障り」と反論する。
 ニューヨーク市では現在、1983年に削減された屋台の数の上限を引き上げる条例案が市議会に提出。34SPはこれにも意を唱え、特定の場所のみでの営業を許可する免許制にするべきだと訴えている。