ニューヨーク市内の公共図書館の会員になれば、市の一部の文化施設への入場が無料になる「カルチャーパス」プログラムの導入から1年。13日付ニューヨークタイムズによると、登録者数は7万人を超えた。提携施設は美術館から植物園、イベント会場まで幅広い。利用者はもちろん、施設側にも恩恵があるようだ。
カルチャーパスを利用するには、クイーンズ、ブルックリン、ニューヨーク公共図書館いずれかの会員になる必要がある。ホームページで会員番号を入力すると、提携施設への無料入場券がもらえる仕組み。1枚のパスで、3人まで連れて行くことができる。
当初はマンハッタン区のメトロポリタン美術館やイントレピッド海上航空宇宙博物館など33施設から始まった同プログラム。開始後、今年4月にオープンした同区ハドソンヤーズの合芸術施設「ザ・シェッド」やアメリカ自然史博物館、ニューヨーク植物園などの施設が加わり、合計50施設が利用できるようになった。
同紙によると、登録者のうちの多くは、プログラム開始後まもなく登録を済ませていた。マンハッタン、ブロンクス区、スタテン島を管轄するニューヨーク公共図書館では、開始から1週間のうちに1万2000人が登録していたという。
来場者数が低迷していたスタテン島のジャック・マルシェ・ミュージアム・オブ・チベタン・アートでは、昨年の来場者数が増加。最高責任者は今年初め、同紙にカルチャーパスのおかげと明かしていた。