ニューヨークの繁華街タイムズスクエア(ブロードウェー沿い、40丁目〜53丁目区間)の観光、ビジネスによる商業功績が、近年著しく成長していることが分かった。地域活性化のための戦略提案を行うHR&Aアドバイザーズ社がタイムズスクエア・アライアンスの要請により調査を実施、今週公開した。
統計によると、同地区が直接的または間接的に確保する雇用は年間38万5000件で、同数値はニューヨーク市全体の雇用総数の約10%に値するとのこと。これらによる年間経済効果は1100億ドルで、オレゴン州ポートランドと匹敵する。
また、同地区の雇用による同市およびニューヨーク州の所得税収益は46億ドルで、この金額はニューヨーク市警察庁(NYPD)の年間予算の46%をカバーするとのこと。
タイムズスクエア・アライアンス代表のティム・トンプキンス氏は、同地区繁栄の原因を観光業以外に、あらゆる産業の事業所展開が急速に行われている点を指 摘。現在同地区で展開されている事業所スペースは、2007年から33%増の合計2900万平方フィートとなっており、近年は若者向けのアパレルブランド やディズニーストアなどの大型店が次々に開店している。
同氏は「これらタイムズスクエアの事業所で働く17万人のうちの多くがマンハッタン区以外に居住しており、それぞれの居住地にも経済効果をもたらしている」と分析。これまで主に観光業に焦点があてられていた同地区が、雇用拡大によりもたらす新たな変革を示唆した。