「同じ間違い犯したかもしれない」 NYPD本部長、解雇の巡査に理解示す

 ニューヨーク市警察(NYPD)のオニール本部長は19日、2014年に黒人男性のエリック・ガーナーさんの首を圧迫して死なせた白人警官のダニエル・パンタレオ巡査(34)を解雇処分とした。パンタレオ巡査の立場にあれば「私も同じ間違いを犯したかもしれない」と、苦渋の決断を下したオニール本部長。ニューヨークタイムズが同日、その思いを報じた。
 2016年に本部長に就任するまで約34年間、私服警官として働いたオニール本部長はNYPD内で「警官の中の警官」と呼ばれるほど現場から厚い信頼を持つ。この日の会見で、背後から首を絞める方法についても、相手が抵抗する場合、しばらくは許容範囲だとし、理解を示した。それでも「致死性の低い他の方法」を取らず、首を絞め続けて死なせたとして、解雇の判断に至ったという。
 オニール本部長は「警官は毎日、迅速な判断を迫られる仕事だ。ときには一瞬の、生死を分ける判断を下さなければいけない」と訴えた。会見後、ツイッターで「警官だって人間。完璧ではない。しかし道を歩いていて安全だと感じたら、NYPDに感謝してほしい」と述べた。