8月31日、マンハッタン区アッパーイーストサイドのアパートに空き巣に入ろうとしたとして、フロリダ州のサミュエル・サバティーノ被告(82)が侵入窃盗の疑いで逮捕、翌日起訴された。
警察は被告を、休暇中で不在のアパートばかりを狙い、同様の空き巣を繰り返す「ホリデーの無法者」と呼ぶ。10年近く逃亡していた被告の手口を、ニューヨークタイムズが今月4日、報じた。
同紙がニューヨーク市警察(NYPD)のケビン・ブレーク警部補に聞いた話によると、被告が標的とするのは高級アパートの最上階。黒いカバンを持って歩き回り、新聞や宅配物が放置された部屋を探す。目星をつけた部屋のドアノブをひねり、鍵をかけ忘れた部屋を見つけたら空き巣に及ぶ。疑いの目で見られたら混乱したふりをして、「部屋を間違えた」などと言ってごまかすという。ブレーク警部補は、住人と会話するなどして溶け込む被告が「どこにもいる善良なお年寄りに見える」と話す。
8月31日、ビルに入ったサバティーノ被告の訪問理由を不審に思ったドアマンは、被告に立ち去るよう命令。周辺で被告の行方を追っていた私服警官が逮捕した。