シェルター入所前後、4割がER受診 病院側もホームレス回避模索

 3日付の医学誌ジャーナル・ヘルス・アフェアーズで発表された報告書によると、ニューヨーク市で初めてホームレスシェルターを利用した成人の多くが、シェルター入所前後に、緊急治療室(ER)を受診している。
 報告書によると、市のシェルターに初めて入所した成人の39.3%がその前年に、また43.3%が退所の翌年に、ERを受診または入院していた。シェルター初入所者の医療施設での受診、特にERでの受診は、入所の数カ月前から増え始め、入所当日は最多だった。
 同報告書の共同執筆者でベルビュー病院の救急医ケリー・ドラン医師がウォール・ストリート・ジャーナルに話したところによると、住む家を失うことや住居問題を抱えることは、健康に悪影響を及ぼすことが分かっている。ドラン医師はER利用が増え始めた患者がホームレスにならないように、病院側も適切な対処法を模索できるはずと示唆した。