ニューヨーク市長室メディア・エンターテイメント事務局(MOME)などが10日に発表した報告書によると、市の労働人口の約3分の1が、昨年1年間のうちにフリーランサーとして働いていた。市内のフリーランス業の経済効果は年間3140億ドル(約34兆円)にも及ぶ。
報告書はMOMEおよびフリーランサー労働組合(FU)、求職ポータルサイト「アップウォーク」が共同で発表。市の労働人口の34%に当たる約130万人が昨年、フリーランサーとして勤務。うち29%はフルタイム、50%がパートタイムだった。FUが今年3月から4月にわたり、市の労働者5000人を対象に行った調査では、1728人がフリーランサーだった。
報告書によると、市で活動するフリーランサーの多くが、少なくとも短期的に市内に滞在。報告書は、市が就労機会やコネクションに恵まれ、フリーランサーにとって「特別で有望な場所」と評した。 FUの最高責任者、ケイトリン・ピアース氏はamニューヨークの取材に、支援のための取り組みや法律など、フリーランサーが安定した生活を維持できる環境が整っていることも要因の1つと指摘した。
報告書によるとまた、昨年フリーランサーとして働いた人の61%が、メディア関連業に従事。MOMEのアンネ・デルカスティーヨ局長は同紙に、市内にスタジオを持つ制作会社が増えたことや、エンタメ関連のフリーランスの職探しを容易にするウェブサイトの普及が、同分野の拡大に貢献したと述べた。