スプリングスティーンの「故郷」 開発ブームに沸くアズベリーパーク 

 米ロック界の大御所、ブルース・スプリングスティーンが「故郷」と呼ぶ、ニュージャージー州マンモス郡のアズベリーパークに、かつての勢いが戻りつつある。今月21日と22日には音楽祭も開かれ、ファンが多数詰め掛けた。ニューヨークタイムズが24日、報じた。
アズベリーパークは、19世紀末にリゾート地として開発。近隣のニューヨーク市やペンシルベニア州フィラデルフィア市から避暑客が押しかけ、戦前から戦後にかけて大いににぎわった。しかし1970年代になると、職を求める住人による暴動が発生。犯罪率も上昇し、町は荒廃した。90年代には、スプリングスティーンやボンジョビなど同州出身の大スターがデビュー初期に演奏したライブハウス、ストーンポニーも一時休業に追い込まれた。
復興の兆しは2000年代に入ってから。再開発に伴い高級コンドや瀟洒なホテルやレストランが次々と開業、「おしゃれな海辺の町」としてのブームが続いている。
 22日、ストーンポニーは深夜を過ぎても大混雑。音楽祭でトリを務めたアラバマ州出身のバンドのリードボーカル、ポール・ジャネウェーさんは「Eストリートバンドの精神は(ここに)脈々と生きている」と熱く語った。

音楽祭に出演したダーク・スター・オーケストラの公式フェイスブックより