NYでも「先住民の日」たたえ コロンブスデーの裏側で

 クリストファー・コロンブスの米国大陸到着を記念する祝日「コロンブスデー」の14日、マンハッタン区5番街では全米最大規模のパレードが行われた。同祝日を巡っては全米で「先住民に対する侵略を意味する」などと反対の声もあり、州や都市によって「先住民の日」と定めているところもある。
 ニューヨーク州はコロンブスデーを祝日として認めているが、13、14日にはランドールズ島で、この日を先住民の日として祝うイベントが行われた。ニューヨークタイムズが14日、報じた。
 米国だけでなく、カリブ諸国やポリネシア諸島、南米などの地域の先住民の衣装に身をまとった人たちが集まり、音楽やダンスを披露。伝統料理や工芸品、伝統衣装などを販売、数百人を動員した。
 5番街のパレードとは対照的に、クオモ知事やデブラシオ市長の姿はなかった。イベントを主催するクリフ・マティアスさんは同紙に「先住民の日はコロンブスに抗議する日ではない。元から住んでいた人をたたえる日だ」と話した。
 同区では昨年、コロンバスサークルのコロンブス像の撤去が検討されたが、市は設置継続を決定。デブラシオ市長は歴史を象徴する「記念碑」の意味も持つと説明していた。

ニューヨーク市先住民の日イベントのプレスリリースより
(photo: ipdnyc.org)