ハロウィーンの飾りで差別指摘続出 リンチのヌースや黒塗りカボチャ

 ハロウィーンを前に、ニューヨーク州内で人種差別的な飾りが続出している。ニューヨークタイムズが25日、報じた。
 ブルックリン区クリントンヒルにある小学校の向かいの住宅窓には、黒人の子どもの首にヌース(首吊り用輪縄)が巻かれている飾りが現れた。子どもを持つ黒人のラブ・ジョーンズさんが学校に苦情を伝え、フェイスブックに写真を投稿した。住宅の所有者、白人のダニエラ・ローズさんは飾りを撤去し、フェイスブック上で謝罪。ホラー映画『アナベル』に基づいたものと釈明している。
 サフォーク郡ブレントウッドにあるリチャード・ビーティさんの自宅の飾りの中にもヌースがあった。ヌースにはがい骨の人形がかかっていたが、人形が取り除かれヌースだけが残った。これを見た黒人の郵便配達人が「身の危険を感じる」と申し立て、ヌースが取り除かれたという。白人のビーティさんは「(ヌースは)過去のもの。今さら恐怖心を抱くのはばかげている」と話している。
 ロックランド郡サウスナイアックの弁護士事務所には、黒いカボチャに白で目や口が描かれた飾りが置かれており、住民から抗議の声が上がった。同事務所は飾りを早急に撤去したが、事務所幹部は「店で購入したもの。否定的な反応に驚いている」と述べている。