マンハッタン区ローワーマンハッタンの連邦裁判所のロビーに同裁判所で開かれた法廷の様子を描いた作品127点が展示されている。WNYCは4日、写真や動画がインターネットやSNSに氾濫している現在、昔ながらの手法で報道に貢献する3人の女性画家についてレポートした。
連邦裁判所では写真やビデオの撮影が禁止されている。そのため、法廷画家が最前列に座って腕を振るう。展示されたのはエリザベス・ウィリアムズさん、ジェーン・ローゼンバーグさん、アンジー・ウェラン・ケニーさんの作品。ウィリアムズさんはこの道40年。お気に入りは2014年のエクアドル先住民族対石油会社シェブロンの裁判の様子を描いたスケッチだ。「先住民族は伝統的な貝殻のネックレスや羽飾りを付けていた」とウィリアムズさん。人物の特徴を的確につかんだ後、動きを加えていくのだという。
ローゼンバーグさんはパステルを使う。大胆な色と線で15歳の女性にわいせつな写真をテキストし有罪判決を受けた、アンソニー・ウィーナー元連邦下院議員の涙にむせぶ表情を描いた作品が印象的だ。1970年代から法廷画を描き始めたというケニーさんは水彩画。フィリピンの女性の正装「テルノ」で出廷したイメルダ・マルコス元大統領夫人の堂々とした姿を強調するため、法廷内の他の人はぼかしている。ウエストチェスター郡ホワイトプレーンズの連邦裁判所でも20日から、同様の展覧会が開催される。