就任直後にテロ事件 難題続きの3年間、辞任のオニール本部長

 米国最大の警察組織、ニューヨーク市警察(NYPD)の第43代本部長、ジェームズ・オニール氏が今月いっぱいで辞任する。2016年の就任以来、テロ事件や警官の不正行為に対する申し立てへの対応など、相次ぐ難題に直面した3年間だった。amニューヨークは4日、オニール本部長の任期中に起きた主な事件をまとめた。 
 正式就任日の2016年9月17日、マンハッタン区チェルシーで圧力鍋を使った爆弾事件が発生。30人の負傷者を出した。17年10月31日のハロウィーンには、イスラム国(IS)に忠誠を誓うウズベキスタン人の男がトラックで同区ハドソン・リバー・パークの自転車専用路を暴走し、8人が死亡した。同年12月11日には地下鉄タイムズスクエア駅の地下通路で、ISに触発されたというベンガジ出身の男が体に手製のパイプ爆弾を巻きつけて爆発させ、通行人3人が軽傷を負った。
 暗いニュースばかりではない。同本部長は今年6月、50年前に起きた「ストーンウォールの反乱」での警官の対応について、市警として初めて正式に謝罪。NYPDが過去に犯した過ちを正すことに取り組んだ。8月にはスタテン島で14年、黒人男性エリック・ガーナ―さんに、禁止されている締め技をかけ死亡させたとしてダニエル・パンタレオ元巡査を懲戒解雇にした。今年に入り、警官の自殺が急増したことを受け、市と共同で警官を対象としたメンタルヘルスプログラムの拡大に務めた。

オニールNYPD本部長。本人の公式ツイッター
(@NYPDONeill)より