2026年までに閉鎖されることが決定しているライカーズ島刑務所。そこからほど近いクイーンズ区住民によるタウンミーティングが8日、開催され、跡地利用について同区民から懸念の声が噴出した。ウォール・ストリート・ジャーナルが9日、報じた。
住民からは、「刑務所跡地は、ラガーディア空港の延長施設になるのでは」「閉鎖により(不動産価値が高まり)、家賃が上昇するのでは」などの質問が飛び交った。集会に同席したニューヨーク市計画局のブレーク・モンティエスさんは「跡地利用は今後の検討課題」と答えたにとどまった。市刑事司法局は昨年12月、跡地を「公共地」に変更する申請を提出。手続き終了までには約1年かかる見通しだ。同島は現在、商工業および倉庫用地と指定されており、住宅建設は禁じられている。
跡地を公園や緑地にして環境保護に役立てる計画も提案されている。この計画に賛同するコスタ・コンスタンティニデス市議会議員(、民主)は昨年6月、同島の所有を市法務局から環境保護局に移管する条例案を提出した。市が島に再生可能エネルギーと廃水処理工場を設置することを求める別の条例も提出されている。デブラシオ市長はこの今年中に、市民参加の下、跡地利用の方針をまとめる意向。市長室の広報官は声明で「ライカーズ島の未来は市民によって、市民のために創造されるべきだ」と述べた。