日常生活にすっかり定着し、支払いの中心となったクレジットカード。その便利さゆえに、つい使い過ぎてしまうリスクもあります。クレジットカードの使用額が大きくなり、支払いが滞ってしまった場合はどうなるのでしょうか。その対処法もご紹介します。
第1段階 コレクションエージェンシーから連絡が来る
支払いが延滞すると、カード会社から督促状が届きます。それに対処しないと、負債は通常、コレクションエージェンシー(債権回収業者)に回されます。その会社からの手紙にはっきりと「an attempt to collect debt」と書かれているはずです。もしこの時点である程度支払いできる額があれば、業者とは交渉次第で減額も可能ですので、支払うようにしましょう。
第2段階 裁判所からの訴状が届く
コレクションエージェンシーからの手紙を無視していたり、あるいは交渉が上手くいかなかったりした場合は、業者は、弁護士を使って裁判所での手続きを開始します。ニューヨーク市の場合は、クレジットカードの訴訟はCivil Court(民事裁判所)で行われることが多いです。裁判所からの訴状を受け取るのは誰でも嫌なものですが、見たくないからとごみ箱に捨ててはいけません。弁護士に相談する、または、裁判所に赴き、早急に対処しましょう。訴状に対して行動を起こせる期間は限られています。またこの時点でも交渉による支払いが可能です。なお、負債自体が間違いであったり、昔の負債で何年も支払いをしていなかったりする場合は時効により、訴えが無効になる可能性があります。訴状に対する反論の理由を明確にしておきましょう。
第3段階 差し押さえ
訴状が届いたにもかかわらず、適切な対象を怠った場合は、知らない間に判決が確定し、ある日突然、銀行口座が凍結される場合があります。しかしここでパニックになってはいけません。すぐに裁判所に行きましょう。判決が確定しても1年以内であれば、判決を無効にできる可能性があります(裁判のやり直し)。なお、口座の中身が年金や障害年金、失業保険、配偶者サポート、養育費などの場合、取り立ての対象から免除となり、差し押さえはできません。
*免除についての一覧は、裁判所の書記官に確認しましょう。
今月のお店
Porto Rico Importing Company
201 Bleecker St.
(bet. Macdougal & 6th Aves.)
www.facebook.com/Portoricoimportingcompany
1907年創業のコーヒー豆と茶葉専門店。奥にテイクアウトのみのコーヒーカウンターがある。28カ国から30種類以上のコーヒー豆を店舗の他、オンラインでも販売。市内のレストラン約350店舗にも卸している。マンハッタン区グリニッチビレッジが本店。イーストビレッジとローワーイーストサイドにも支店あり。
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飯島真由美 弁護士事務所
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NY州認定弁護士。法政大学文学部、NY市立大学ロースクール卒業。みずほ銀行コンプライアンス部門を経て独立。2010年に飯島真由美弁護士事務所を設立。家庭法、訴訟法、移民法など幅広い分野で活躍中。趣味はカフェ巡り。