初出産の女性5人に1人がうつ  メンタルヘルス専門家が家庭訪問し支援

 ニューヨーク市は5日、出産前後の女性の2割がうつを患うとの調査結果を受け、母親のメンタルヘルス支援プログタム「ニュー・ファミリー・ホーム・イニシアチブ」を開始すると発表した。 
 同プログラムは、市内在住の全ての妊産婦を対象に、それぞれのニーズに合ったサービスと共にメンタルヘルスの専門家による家庭訪問を最大で6回提供するというもの。また、包括的な健康教育をはじめ、不安症およびうつのスクリーニング、授乳、(乳児の)睡眠時の安全指導の他、連邦政府が所得に応じて母親や乳児、5歳以下の子どもに無料でミルクや食品を提供するWICや、食糧支援SNAP(フードスタンプ)などのサービスへの紹介も行う。全米で最大の家庭訪問プログラムになる見込み。
 市は2024年までに年間4300万ドル(約47億1543万円)を投入。当初は900万ドル(約9億8700万円)をかけてブルックリン区だけで実施するが、24年までに市内5区に拡大、市全体で4万5000世帯に到達することを目指す。
 米疾病管理予防センター(CDC)などの研究によると、妊娠中または出産後の女性の5人に1人がうつ病や不安症、双極性障害、強迫性障害、あるいはそれらが組み合わさった症状を発症するという。また、専門家による家庭訪問は、子どもの認知発達を促進し、早産や児童虐待を減少させ、母子の健康にプラスの結果をもたらすとの米児童家庭局の調査結果もある。

yogi0_0 (pixabay.com)

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