ブロンクス区で先週、ニューヨーク市警察(NYPD)の警官を狙った2件の発砲事件を起こし逮捕された男が、捜査官に犯行動機を「警察にうんざりしたから」と話していたことが分かった。10日に行われた罪状認否で検察側が明らかにした。各メディアが同日、報じた。
ブロンクス区在住のロバート・ウイリアムズ被告(45)は8日夜、警察車両に乗っていたポール・ストロフォリノ巡査の首と顎に向け発砲、その数時間後の9日朝、NYPD第41分署内でホセ・ゴートロー警部補の腕に向け発砲。銃弾が尽きた後、同署内で逮捕された。ウイリアムズ被告は2件の犯行を認め、取り調べにあたった刑事2人に向かって「出所したら、お前のうち1人を撃ってやる」と毒づいたという。同被告は、殺人未遂、武器の不法所持、逮捕時の抵抗の容疑で起訴されたが、罪状認否を拒否。保釈なしの拘留継続が命じられた。
ニューヨークタイムズによると、ウイリアムズ被告は、14歳のときに強盗容疑で逮捕。1995年にも強盗容疑で有罪判決を受け、ベアヒル矯正施設に送られた。2001年に出所したが、1年後に発砲事件を起こし、女性の車を略奪。同車両で交通事故を起こし、警官と銃撃戦を繰り広げた末、逮捕。殺人未遂で服役し、17年に釈放されていた。
ウイリアムズ被告の母親が同紙に語ったところによると、同被告は18歳の息子を銃の暴発事故で亡くしてから薬物中毒が悪化。「負のスパイラル」に落ちていったという。