ジャパン・ソサエティー(JS)は3月6日(金)から6月14日(日)まで、展覧会「BOROテキスタイル:継続性の美学」を開催。「Boro(ぼろ)」と呼ばれる日本独自のテキスタイルの歴史と、その手法から影響を受けた現代のクリエーターによる作品を紹介する。入場料は一般12ドル、シニア・学生10ドル、会員と16歳以下および障害者とその付き添い、毎週金曜の午後6時から9時は無料。
「Boro」とは、古布を繕い、継ぎ接ぎを重ねたテキスタイルのこと。修繕を繰り返し何世代にもわたり引き継がれてきた布文化は、サバイバルの手法として誕生。特に綿花の栽培に適さない東北地方では昭和初期まで麻布を使い、その端切れを継ぎ合わせ生活必需品を作り、繰り返し仕立て直し貧困生活を乗り越えてきた。展覧会では、Boroの収集と研究の第一人者、民俗研究家の田中忠三郎の個人コレクションから50点以上の日常着や敷布などを米国初公開。加えて、Boroの手法に触発された日米の現代作家による作品を紹介する。現代の作品からは、不完全さを個性と捉え、革新的デザインで世界に衝撃を与えたファッションデザイナー、川久保玲、三宅一生、山本耀司の作品や、「継ぎ」「接ぐ」の手法を取り入れたテキスタイル作品に取り組む次世代のアーティストの作品も展示する。
また、東北地方の日常着、子ども服、手袋や足袋などの小物や布、出産時に使用した敷布(ボドコ)などのBoro作品も展示。1993年出版の写真集「TOKYO STYLE」の著者で、Boroに早くから注目してきた都築響一さんがBoroを身にまとう人々を青森で撮り下ろした写真も展示。3月7日(土)午後2時からは都築さんの講演会も開催する。
Japan Society
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