NY市、川崎病に似た症例が増加 症状訴える子ども、報告よりも多い可能性

 ニューヨーク市保健局は4日、血管に炎症を起こす川崎病に似た症状により4月17日以降市内の子ども15人が入院していることを受け、新型コロナウイルスに関連している可能性があると発表した。ニューヨークタイムズが5日、報じた。
 同局によると、2〜15歳の15人の患者は全員発熱し、そのうちの多くは、発疹や嘔吐、下痢など、毒素性ショックまたは冠状動脈を含む血管の炎症を伴う稀な小児疾患である川崎病に関連する症状を訴え入院。また、患者のほとんどが、新型コロナウイルスの感染検査や抗体検査で陽性反応が確認されている。入院後、5人の子供は人工呼吸器装着して治療を受けている。また、ほとんどの患者が、血圧の調整を必要としているという。
 同局は、同疾患を「Covid-19に関連する可能性のある多臓器炎症型疾患」と説明。市では同症状で死亡した患者はいない。また同局は、これまで市内では、重症化した症例数のみ確認していると話し、軽症を含めるとさらに患者数が多くいる可能性を示唆。6日付の同紙によると、市やロングアイランドの医師はこれまでに、同症状を訴える軽症の子ども50人を診察したと話している。また、ニューヨーク州以外の米国で、同様の症状を示す子どもがいるかは明らかになっていないという。新型コロナウイルスの感染者が多い欧州の複数の国でも、同様の症例が報告されている。
 同市ではこれまでに、6人の子どもが新型コロナウイルスの感染により死亡。同局は、発熱や発疹、腹痛、嘔吐などの症状がある場合は、すぐに医師に連絡するよう、保護者に呼びかけている。

 

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