婦女暴行事件で元警官に懲役75年

元警官に懲役75年 婦女暴行事件で有罪判決

 出勤途中の女性などが相次いで襲われた事件で、強姦致傷罪などに問われた元ニューヨーク市警察官、マイケル・ぺナ被告(28歳)の公判が7日、ニューヨーク州最高裁で行われ、リチャード・カラザー裁判官は懲役75年を言い渡した。

 判決によると、ぺナ被告は昨年の8月19日朝、マンハッタン区インウッド在住の25歳の小学校新任教員が自宅の外で通勤のため友人の迎えを待っている際に銃で脅し、性的暴行を繰り返し加えた。事件発生当時、被告は勤務時間外で、飲酒していた。

 カラザー裁判官は、ぺナ被告が警官としての公の誓いに背き、最も残忍かつ卑劣な方法で女性を辱めたと批判し、25年の懲役を課した。また、被告は同事件以外に別の婦女暴行事件5件でも起訴されており、うち3件は有罪となったが、残り2件は証拠不十分で無効審理となっている。その結果、3件の有罪判決に伴い、計75年の求刑が言い渡された。被告は一連の犯行を認めており、被害者に対し謝罪の意を述べている。

 被告側の弁護士、エフレイム・サヴィット氏はぺナ被告の前科が無いことから、求刑が懲役10年となるよう嘆願。法廷を出た際には「テロリストや殺人犯でさえも懲役75年は言い渡されない」と怒りを露にし、上告する意向を示した。