新型コロナウイルスの新たな感染者が減少しているニューヨーク州は、感染者が増加している他州からの訪問者に2週間の自主隔離を要請し、感染再拡大防止に努めている。ウォール・ストリート・ジャーナルが22日、報じた。
同州のクオモ知事は6月24日、同ウイルスの感染者が一定数を超える8州からの訪問者に対し、2週間の自主隔離の要請を発表。さらに全米で感染者が増え続けているため、7月13日、対象州から飛行機で到着した訪問者に、便名や連絡先、同ウイルス感染が疑われる症状の有無などを記したフォームの提出を義務付けた。提出を怠った場合、最高2000ドル(約21万円)の罰金や、強制隔離または裁判所への出廷が命じられることがある。罰金が発表された後、フォーム提出率は92%に上昇したが、訪問者の一部からは、「記入したフォームの提出方法がわからなかった」などの苦情が寄せられていた。
同州では、飛行機または電車、車での訪問者のために、オンラインによる届け出も可能。コロンビア大学メイルマン公衆衛生スクールのワン・ヤン疫学助教授は、フォームを提出しても、訪問者が実際に自主隔離を守っているかを追跡することが重要であると主張した。
知事によると、地方自治体が、電話または訪問による追跡をランダムに行うという。さらに知事は21日、隔離の対象となる州を10州追加し、合計31州となった。
知事によると、ニューヨーク州では22日、検査数の1.04%にあたる705人が新型コロナウイルスに感染したという。