ニューヨーク市の学校で、秋から始まる新学年度に、学校看護師が不足することが懸念されている。ウォール・ストリート・ジャーナルが23日、報じた。
市教育局(DOE)は、秋学期の学校再開にあたり「生徒と職員の健康を、最優先事項にさせるためには、看護師が重要な役割を果たすことになる」と述べた。
市の学校関係者は、新学期に伴い学校で新型コロナウイルス感染の疑いのある生徒を見つけることや、生徒や職員が適切にマスクを着用していることを確認すること、既存症を持つ生徒の対応など、多くの役割を担う経験豊富な看護師が必要であると考えている。
しかし、市では学校よりも給与の良い病院やその他の医療施設で働く看護師が多い上、パンデミックに対応するために、多くの医療施設が看護師を必要としていたため、市の学校では慢性的な看護師不足が続いている。
DOEは5月、看護師不足への対応として、春と夏のプログラムに時給90ドル(約9600円)で週35時間働く臨時看護師を雇うため、人材派遣会社と最大1800万ドル(約19億円)相当の契約を交わす緊急認可を取得していた。スコット・ストリンガー市会計監査官は、看護師の給与格差をなくすこと、看護学校からの雇用を増加する強化措置を講じること、生徒の電子医療記録の管理を許可されていない臨時の契約看護師に頼らず、すべての学校でフルタイムの看護師を採用することを呼びかけている。