経済再開に伴い、マンハッタン区ミッドタウン28丁目6番街から7番街にかけての花屋街、フラワーディストリクトで、生花の売り上げが伸びている。ニューヨークポストが29日、報じた。
3月中旬から6月初旬まで続いた新型コロナウイルス感染拡大防止を目的としたロックダウンの影響で、通常ならパーティー会場を飾る花や屋外の祝賀式のための大きなヤシの木のレンタルなどの需要が高まる卒業シーズンだったが、生花業界は、同時多発テロ以来、最大の打撃を受けた。
しかし、ようやく経済が再開し始めたことで、生花業界にも明るい兆しが見え始めた。
アショック・クマーズさんが経営する同区西28丁目のトロピカル・プランツ&オーキッズは、6月10日に営業を再開したが、顧客のほとんどは市外に避難してしまっていた。
しかし、この暗いご時世に彩りを加えようという国連本部から、毎月、花や観葉植物を飾る注文を受け、市中のホテルやアパートビルからも、次々と注文が入った。また、レストランの屋外席での飲食が許可されたことで、トロピカル植物や蘭などを飾り、屋外席を魅力的なものにしようと試みる40軒以上のレストランからも注文を受けた。病院や法律事務所など、これまでの顧客も徐々に戻ってきている。ウイルスの空気感染を懸念した客から、空気洗浄効果があるとされる千歳蘭など、これまでになかった注文も出始めたという。