NYUの学生記者43人が辞任 新編集顧問との確執を理由に

 ニューヨーク大学(NYU)でジャーナリズムを学ぶ学生が運営する新聞「ワシントンスクエアニュース」のスタッフ43人が28日、新たに就任した編集顧問との確執を理由に辞めた。ニューヨークタイムズが28日、報じた。

 元記者および編集者で、オクラホマシティ大学で16年間、ジャーナリズムを教えてきたケナ・グリフィン博士は3週間前、同新聞の編集顧問として迎えられ、学生記者たちに遠隔で助言を始めた。学生らと同博士との確執は、同博士の就任直後、元編集長が警告なしに解雇されたときから始まったという。学生らが28日、同新聞のウェブサイトに署名付きで掲載した投稿によると、グリフィン博士のスタッフへの無礼な言葉がスタッフの士気に悪影響を及ぼし、無礼は増長していったという。中でも、ケンタッキー州で3月に起きたブリオナ・テーラーさん射殺事件に関連した抗議運動について書かれた今月24日の記事で、「殺人」という言葉の使用を巡る論争があり、両者の関係は悪化していった。また、同博士は、トランスジェンダーであることを開示した編集者に実名の開示を強要。「性的暴行事件の記事に事前警告(トリガーウォーニング)は不要」、また「人種差別は主観の問題である」と主張した。学生の安全を無視し、学生新聞の域を超えた労働時間や責任を押し付け、記事を求めたという。学生らは同博士の辞任と、同新聞をNYUと独立した組織として区別しないことを求めているという。

  1. 最新のニュース一覧はこちら
    ——————————————————————————————————————————-
タグ :