公共の場における喫煙が厳しく制限されているニューヨーク市での違反者数が年々減少していることが明らかとなった。地方紙amNYによると、受動喫煙の防止対策として2002年に施行された禁煙運動「スモーク・フリー・エアー・アクト(SFAA)」により取り締まりが厳格化し、喫煙者が特に多い飲食店前での違反が翌年から今年6月末までに約83%減ったという。
マイケル・ブルームーバーグ市長は喫煙に関する規制案を重要視しており、昨年から市内1700カ所以上の公園や海岸、歩行者専用区域などを新たに禁煙区域として指定。また今年4月には、3部屋以上の賃貸物件を所有する大家は建物内での喫煙に対する規則を義務付ける規制案を提出している。
飲食店周辺では03年に4070件だった禁煙違反が12年には350件まで減ったが、中には店の経営者や従業員が違反者に対し警告しないケースも多く、更なる規制案の厳格化が見込まれる。
しかし、10年前に市内の喫煙者の割合が22%だったのに対し、現在は米国全体の喫煙者数の19.3%より低い14%に下がり、禁煙規制は確実に奏功していると言える。