来年ニューヨーク市の市長をはじめ、会計監査役、副市長、区長など市の59役職における選挙が行われるにあたり、同市では政治資金を集めるための政治活動委員会制度「スーパーPAC(Political Action Committee)」を厳しく監視し、PAC団体の財政状況や個人情報などの詳細を報告する規則を定めることなどが予想される。
米国では組合、企業、団体などが直接政治家や政党に献金することは違法行為とみなされるため、PACと呼ばれるさまざまな政治資金団体が設立され個人が政治献金することがある。数年前まで、個人献金は年間5000ドルの上限が設けられていたが、2010年に政治家や政党に直接協力関係がない場合は限度を設けないこととなった。以来、PACの規模が拡大し「スーパーPAC」と呼ばれるようになり、不明確な資金調達なども相次ぐ可能性が高まった形だ。
今年7月に初めて同性愛者により設立されたLPACは、5月に同性婚をした現職市議会議長クリスティン・クイン氏が次期市長になることを支援している。また、今年の米大統領総選挙では、初めて同制度を用いて無制限に献金を募る動きが活発に見られる。