マンハッタン区が安い場合も NY市の賃貸事情に変化

 ニューヨーク市に住むなら、マンハッタン区が良いが、家賃が高すぎて払えないため、同区外に住む人は多い。だが最近、クイーンズ区のロングアイランドシティーやブルックリン区ウィリアムズバーグ、ダンボ地区などマンハッタン区外のトレンディーな町の人気が高まっているため、これらの地域でも新築物件を中心に家賃が急騰している。

 一般的にマンハッタン区に住むのを諦め、より安い賃貸物件を探している人々はこれらの地区に目を向ける傾向にあるが、実は最近、マンハッタン区の方が安い物件が見つかることが多々あるという。特にアッパーイーストやイーストビレッジ、アルファベットシティーなどで戦前に建てられたドアマン無しの物件は比較的安く市場に出回っており、通勤時間の短縮と節約につながると不動産会社の専門家たちはアドバイスする。

 不動産会社MNSの報告によると、ウィリアムズバーグのスタジオタイプの平均月額賃貸料は2700ドル、1ベッドルームは3300ドルなのに対し、グリニッチビレッジのドアマン無しスタジオは2500ドルが相場という。

 また、ロングアイランドシティーの1ベッドルームは平均2875ドルだが、イーストビレッジでは75ドル安い2800ドルとなっている。

 高い人気を誇るロングアイランドシティーの川沿いに建てられたある新築高層ビルの広い3400ドルの1ベッドルームから、マンハッタン区アルファベットシティーの戦前に建てられた2400ドルのエレベーター無し1ベッドルームに引っ越した男性は、通勤時間が大幅に短縮できたうえ、週末の行動範囲が広まったと満足する。