不法入国の若者に労働許可 遅滞決議プログラムが施行

国土安全保障省の遅滞決議プログラム(Deferred Action pro-gram)が15日から施行され、子どもの頃、親に引き連れられ米国に不法入国した若者は国外退去をせず、労働許可証を得られるようになった。

 当局によると、応募資格は①ことし6月15日の時点で31歳未満②16歳以前に米国に移り住んでいる③最低5年は米国に居住している④米国の学校に在籍または卒業している、軍役経験がある⑤犯罪歴が無いことなど。

 国土安全保障省は、応募は却下されることもあるが、その場合は法律執行部とは情報を共有しないという。また、ニューヨーク州事務局長シーザー・ペラレル氏は、応募資格が無い場合は国外退去となるので、まず弁護士に相談するよう勧めているほか、詐欺に注意するよう呼び掛けている。

 若者支援慈善団体メイク・ザ・ロード・ニューヨーク局長のアナ・アーキラ氏は米国の不法滞在者について「年々増加し、深刻な問題となっている」と指摘するも、複雑に入り組む同問題の根本的な解決にはある条件を満たした滞在者への規制緩和が必要だったと言及。今回のプログラム施行を喜んだ。

 全米には現在、170万人の不法滞在者がいると推測されている。